スーパーフォーミュラ第6戦決勝、山下健太が大逆転初優勝を決める

全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦の決勝レースが9月29日、岡山県・岡山国際サーキットで開催された。

山下健太(KONDO RACING)が、セーフティカーを味方につけて上位を猛追し、ピット・タイヤ戦略でトップに立つと、同シリーズ参戦3年めにして初優勝を飾った。

 

一時雨予報があったものの、当日は気温30度、路面温度37度、晴天で迎えたスーパーフォーミュラ第6戦。
岡山国際サーキットで開催された決勝レースでは、スタートでタイヤ戦略が分かれる。
ミディアムタイヤでスタートしたのは2番手グリッドの山下健太を始め、4番手グリッドの中嶋一貴、7番手グリッドの牧野任祐、8番手グリッドのアレックス・パロウ、9番手グリッドの小林可夢偉、12番手グリッドのハリソン・ニューエイなど。

そして迎えた決勝レースのスタートでは、5番手スタートの福住仁嶺が抜群のスタートを決めて3位に浮上し、10番手グリッドからスタートしたニック・キャシディも7番手までに浮上した一方で、3番手グリッドの国本雄資がスタートで遅れ、さらにコースオフなどの影響で9位まで後退してしまう。

1周目終了時点で小林可夢偉がピットに入ると、ミディアムタイヤをソフトタイヤに交換してピットアウト。今レースではトップが10周目に入った以降にタイヤ交換が義務付けられており、こちらのピットストップでは交換義務を消化できていないことから、2ストップ戦略を取ることが判明する。
一方でコース上では、キャシディは2周めに中嶋一貴、3周目に石浦宏明をパスして5位まで浮上する好走を見せる。

ポイントランキングで2番手につけている16番手グリッドの山本尚貴は、18番手にまで後退する苦しい展開。

 

迎えた8周目、2位で単独走行していた福住がアドウッドでコースオフを喫し、グラベルに捕まって脱出不能に。
このマシンの撤去に伴いセーフティカーが出動すると、ミディアムタイヤでスタートした山下、中嶋、牧野、パロウ、塚越、ニューエイ、大島、中山、関口、オワード、そしてソフトタイヤでスタートした山本までが10周目終わりで一気にピットになだれ込む。
ピットアウトの際、牧野とファストピットレーンを走行していた関口が交錯し、牧野のタイヤにダメージを負い、再度ピットインする。
のちにアンセーフリリースの裁定が下り、牧野のレースは終わってしまった。

 

10周目にソフトタイヤからミディアムタイヤに交換した山本だったが、続く11周目に再度ピットインすると、タイヤをソフトタイヤに換装し、ミディアムタイヤを1周のみのSCランで消化する奇策を講じる。結果、13位でコースに復帰した山本は、今後の展開にチャンピオンシップのすべてを賭ける作戦に出た。

 

 

迎えた12周め、セーフティカーランプが消灯すると、13周目からレースは再開すると、トップを走る平川は抜群のリスタートを決めて2位の石浦を引き離す。
この時点でタイヤ交換義務を果たした先頭組、8位の山下とのギャップを作るべく、平川の力走が始まる。
ポイントランキングトップのキャシディは3位からのリスタートを迎え、石浦を猛追。

ピットストップには25秒のロスタイム+静止時間、合計37秒ほどのギャップを山下との間に作らなければならなくなった平川だったが、30周を迎えた時点で20秒ビハインドを作るのが精一杯。

33周目には、石浦の右フロントタイヤがパンクチャするが、これが1コーナー進入時に発生し、大きなロスを出してしまって戦線を離脱する。

 

3位を走行していたキャシディは、前方が開けたことによってトップをゆく平川を猛追。
キャシディも山下とのギャップを作るべく走行を重ねるが、46周目にトップの平川に接近する。
これにキャシディは詰まりながらも、ポイント闘いを繰り広げる直接のライバル、12位を走行する山本とのギャップを35秒とし、もう少しでピット作業後に山本の前で状態を作っていた。

 

52周目には、小林可夢偉がピットインし、ソフトタイヤからソフトタイヤにチェンジしてコースに復帰した。
これで10周目以降のタイヤ交換義務を果たした小林は、フレッシュなソフトタイヤで上位を猛追することになる。

57周目、キャシディはついに平川を捉えるとトップに立ち、引き続き山本とのギャップを作るべく力強い走りを見せる。2番手に後退した平川がこの周にピットロードにマシンをすすめると、給油とミディアムタイヤに換装してピットをあとにするが、冷えたタイヤではペースを上げられず、山本、大島に先行を許してしまう。
さらに61周目、キャシディもピットイン。タイヤ交換と燃料補給を実施して、11.5秒の完璧なピット作業でコースに復帰するが、山下、中嶋、ニューエイ、パロウに先行を許し、6位で復帰するが、山本の前でコースに復帰することに成功。

 

 

しかし直後にオワードをパスしてソフトタイヤで猛追する可夢偉がキャシディに接近する。
可夢偉はじっくりとキャシディの後方で観察すると、62周目にオーバーテイクシステムを作動させながらバックストレートエンドでキャシディのアウトからアタックするが、ここではオーバーテイクは叶わず。続くリボルバーコーナーでもアウトから被せ、ついにキャシディの前に出る。この際、キャシディはラインを膨らませて可夢偉に接触してスピン。山本にも先行を許してしまう。
この接触にはレーシングアクシデントの裁定が下り、可夢偉にお咎めなし。これでキャシディは11位までダウンしてしまい、戦線を離脱してしまった。

この時点でトップはアウアーだったが、まだタイヤ交換義務を含むピット作業を消化しておらず、実質トップは2位の山下が付けている状態。
68周のレースは、セーフティカーの出動もあって、最大90分間のタイムキャップで終了する見通しとなった。

近藤監督との作戦がハマり、山下はマシンをチェッカーまで運ぶと、参戦3年目にしてシリーズ初優勝を果たした。

2位には中嶋一貴が入り、久しぶりの表彰台を獲得。3位にはルーキーのハリソン・ニューエイが続き、嬉しい初表彰台を獲得した。
なお、山本直樹は7位に入賞して2ポイントを獲得し、キャシディを逆転してポイントランキングトップに立った。

今シーズン6戦で6人目のウィナーとなった山下は、トップの山本に8ポイント差の4位につけたことにより、最終戦では逆転チャンピオンが狙える位置につけた。最終戦が一段と混沌とする結果となった。

なお、小林は最終ラップで5番手を走行するパロウをオーバーテイクしようとした際、接触してしまいスピンを喫し、最後の最後にマシンを止めてしまう。

アウトから抜きに行ったところを、クリップ付近でパロウに押されたかたちではあったが、これはレーシングアクシデントとして処理され、パロウの順位に変動はなかった。

 

 

■その他の結果は以下の通り

■レースダイジェストは以下の通り

いよいよチャンピオンを決する最終第7戦は、10月26-27日(土-日)に三重県・鈴鹿サーキットで開催される。

ニュース提供:STN NEWS MEDIA
写真提供:正木寛之

 

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